匿名掲示板である「5ちゃんねる(旧:2ちゃんねる)」で誹謗中傷の被害に苦しんでいる方は少なくありません。
今回は、5ちゃんねるに書き込まれた誹謗中傷を削除する方法について解説いたします。
5ちゃんねるとは
5ちゃんねるの前身は、西村博之氏が開設した匿名掲示板「2ちゃんねる(2ch.net)」です。
現在は別の者が管理権を得て「5ちゃんねる(5ch.net)」となっていますが、匿名で投稿され、表現が過激になりやすいという掲示板の性質は変わっていません。
なお、現在ある「2ちゃんねる(2ch.sc)」は管理権移行後に西村氏が別途開設したサイトで、「5ちゃんねる(5ch.net)」とは別のサイトです。
誹謗中傷を放置しているとどうなる?
「5ちゃんねるを見ているのはごく一部の人で、ほとぼりが冷めれば落ち着くだろう。」
そうお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、一度投稿がなされると、時間が経っても自動的に消えることはありません。
それどころか、いわゆるまとめサイトやミラーサイトに投稿が転載されたり、別の掲示板で同じ投稿が繰り替えされて被害が拡大することが多いです。
最近はTwitterやInstagramにも投稿が引用され、5ちゃんねるユーザー以外に広く拡散されることも珍しくありません。
このような状態になると、住所などの個人情報が拡散したり、会社であれば風評被害により取引先からの信用がなくなる、採用が難しくなる、離職率が高まるなど営業上の支障が生じます。
このように、5ちゃんねるの投稿を放置していると事態が収束するどころかどんどん拡散し、生活や営業活動に支障が生じるおそれがあります。
そこで、なるべく早い段階で手を打つことが肝要です。
5ちゃんねるで誹謗中傷されたらまず何をすべき?
まずは、①誹謗中傷がなされたURLを記録し、②誹謗中傷がされた画面を証拠として残すようにしてください。
5ちゃんねるは冒頭でご説明した分裂騒動があった関係で2ちゃんねると画面が酷似していることから、2ちゃんねると区別するためにも、URLの記録は特に重要です。
誹謗中傷の削除請求は誰に依頼する?
削除請求を検討する際に、相談先として想定できるのは、①警察、②削除代行業者、③弁護士です。
警察が捜査を行うのは、刑事罰が科せられるような違法性の高い投稿に限られ、削除される投稿はかなり限定的です。
削除代行業者の場合、削除を求めるための法的な手段(裁判所の仮処分など)をとることができないため、やはり削除の実効性が薄いのが実情です。
弁護士は、交渉や裁判など誹謗中傷を削除するための実効性の高い手段を講ずるだけでなく、投稿者に対する刑事告訴などの法的な措置を行うことができます。
5ちゃんねる(5ch.net)は、まとめサイトやミラーサイトに転載されることが多く、5ちゃんねるの投稿だけ削除しても問題は解決しないことが少なくありません。
弁護士であれば、どのサイトに投稿が表示されているのか、どの範囲で削除を行うべきか、裁判をしたときに削除される見込みがどれほどあるのかを検討し、今後の見通しをご説明することが可能です。
このように弁護士に相談することで問題をワンストップで解決することができますので、誹謗中傷でお悩みのときは初めから弁護士にご相談することをお薦めいたします。
弁護士による削除請求の流れ
5ちゃんねるはメールでの削除請求を受け付けていますので、まずはこれを利用して任意での削除を求めます。
削除請求は本人が行うこともできますが、弁護士が法的な根拠を示して削除を求めることで削除の実効性が高まります。
5ちゃんねるが任意での削除に応じない場合は、裁判所に対して削除仮処分の決定を求めます。
裁判所が違法であると決定したら、5ちゃんねるに対し決定書を送って再度削除を求めます。
5ちゃんねる本体の投稿が削除されても、まとめサイトやミラーサイトに投稿が残っていることがありますので、必要に応じて削除請求を行います。
弁護士ができるサポート
弁護士にご相談いただいた場合、まずは投稿内容が違法なものかどうか、裁判で削除される見込みがどの程度あるかを検討し、削除請求の方針を立てます。
投稿が5ちゃんねる本体にのみされているか、他のサイトにも同様の投稿がなされているかなどを踏まえた上で、最善の解決方針を決定いたします。
たくみ法律事務所に依頼をするメリット
弊所には、削除請求に関する知識を豊富に有する弁護士だけでなく、WEBマーケティングを専門とするスタッフが在籍しています。
そこで、弁護士としてのサポートに加えて、誹謗中傷の投稿を目立たせなくするための対策を行うなど法的解決以外の解決のご提案も可能です。
まとめ
5ちゃんねるは巨大な匿名掲示板であり、しかも他のサイトに転載されやすいという性質があります。
つまり、知らないうちに同じような投稿が拡散されやすいということです。
5ちゃんねるでの誹謗中傷についてお悩みの方は、事態が深刻となる前にぜひ弁護士にご相談することをお薦めいたします。