個人の根保証制度について民法の規定が改正がされました。
改正前の民法では、貸金等を主たる債務とする個人の根保証契約については、極度額を定めなければ無効とされていました。
改正案では、これを貸金等に限定せず、個人の根保証契約については全て極度額を設けなければ無効となるとされました。
中小企業の取引にかなりの影響を与える改正ですが、特に不動産賃貸業や賃料保証業への影響は大きいです。
不動産賃貸においては、借主のほかに、個人の連帯保証人を要求している例が多いかと思いますが、この連帯保証債務も根保証契約となりますので、改正の影響を受けます。
すなわち、借主の連帯保証人に対して、書面で極度額を明示したうえで署名押印をもらわなければなりません。
あまりに低い極度額を設定してしまうと、極度額を超える未払い賃料や原状回復費用が生じる可能性がありますし、逆にあまりに高い極度額を設定してしまうと保証を拒否される例が増えると思われます。
個人根保証契約に関する条項以外でも、民法改正により不動産賃貸業務(賃料保証業務)に影響を与えるポイントがいくつかありますが、詳しくは当事務所までお問い合わせください。