インターネット上の掲示板やSNSで誹謗中傷がなされてお困りの方は多いと思います。
名誉を棄損したりプライバシーを侵害する投稿をした者に対して、削除請求のみならず、損害賠償請求などの責任追及をしたいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
しかし、インターネット上の誹謗中傷は匿名でなされることが多く、責任追及をするにはまず書き込みをした投稿者を特定する必要があります。
では、匿名でなされた投稿の投稿者を特定することはできるのでしょうか?
答えは、一定の条件の下で「発信者情報開示請求」という方法で可能です。
今回は、インターネット上の投稿者を特定する方法である発信者情報開示請求について説明します。
誹謗中傷を放置しているとどうなる?
インターネット上で誹謗中傷が公開されるとさまざまな支障が生じます。
個人の場合
- 「就職や仕事に影響が生じる」
- 「知人や友人から不信感を抱かれる」
- 「自宅の住所など個人情報が拡散され、嫌がらせがエスカレートする」
企業の場合
- 「営業上の損害が生じる」
- 「取引先や従業員から不信感を抱かれる」
- 「採用が困難になる」
- 「金融機関からの融資が困難になる」
放置しているとどうなる?
「放っておけば誹謗中傷も収まるだろう」とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、インターネット上の情報は拡散力が高く、時間の経過により解決に近づくどころか事態がさらに深刻になることが多いです。
そこで、インターネット上で誹謗中傷がされたときはできるだけ早く対策することが非常に重要です。
発信者情報開示請求とは
発信者情報開示請求とは、プロバイダが保有している発信者の特定に関する情報(住所・氏名・登録された電話番号等)をプロバイダに対して開示するように求めることです。
より具体的には、①サイト管理者に、投稿の際の通信に用いられたIPアドレスを聞き、②IPアドレスを使用していた者が誰かを聞くことをいいます。
IPアドレスとは、インターネットでサーバー等の通信機器に割り当てられる番号のことです。
いわば、インターネット上の住所のようなものです。
発信者情報開示請求は誰に依頼する?
誰にも依頼せずに自分で任意での開示請求を試みる選択肢もあります。
ところが、この場合はIPアドレスから投稿者の情報開示を求める段階で投稿者の同意が得られず開示拒否されることが多く、これ以上は先に進めなくなる可能性が高いのが現実です。
書き込みをした者を特定するための相談先として、弁護士、警察が考えられます。
弁護士は裁判になったときに開示請求が認められる見込みを踏まえた上で手続を検討することができますので、納得のいく解決に繋がりやすいです。
一見すると名誉毀損やプライバシー侵害ではないかと思われる表現であっても、裁判所が投稿者の情報の開示を認めてくれるかどうか法的な観点から検討が必要です。
また弁護士は刑事の手続にも精通していますので、民事の対応について検討しアドバイスするだけでなく、刑事告訴も行うことが可能です。
警察は一般的に事件性がなければ動いてくれませんので、初めから弁護士に依頼することをお勧めいたします。
弁護士による発信者情報開示請求の流れ
弁護士にご依頼いただいた場合、まずは任意または裁判手続により、IPアドレスの開示を求めます。
IPアドレスが開示されたら、次の請求先(IPアドレスを管理しているプロバイダ)を調査した上で、任意または裁判手続により投稿者の情報(住所、氏名など)の開示を求めることになります。
現在の法律のもとでは、このような2段階の手続が必要となります。
通常であれば6か月から9か月程度で住所、氏名が判明することが一般的です。
たくみ法律事務所に依頼をするメリット
たくみ法律事務所は、発信者情報開示請求に関する専門的な知識を有する弁護士が所属しています。
お電話やチャット、ZOOMなどのツールを用いたリモート対応も可能ですので、遠方のお客様でもお気軽にご相談いただけます。
WEBマーケティングを専門とするスタッフとチームを組んでインターネット上の誹謗中傷に対応することも可能です。
弁護士ができるサポート
弁護士にご依頼いただいた場合、まずは弁護士が介入することで発信者の情報が開示される見込みがどれだけあるか検討し、発信者を特定して最終的に損害賠償するまでの手続や費用をご説明いたします。
法的な見込や費用面から弁護士への依頼が難しいときは、法律以外の手段も含めてどのような代替手段があるかなどのご説明もさせていただいています。
まずは問題の投稿がされたWEBページとURLをスクリーンショットあるいは印刷で証拠化し、弁護士にご相談ください。
発信者開示請求や削除請求が可能かどうか、法的な立場から見込みをお伝えいたします。
最後に
インターネット上では匿名で様々な投稿が行われています。
違法性のある投稿が行われたときには、弁護士にご依頼いただくことにより、投稿者を特定し、損害賠償請求などの責任追及ができる場合があります。
法人・個人事業主からのご相談は相談料無料で承っております。
まずはお気軽に弁護士にご相談ください。