ご相談事例

1年前に知人の経営者から「資金繰りが苦しいのでお金を貸してほしい」と頼まれ、親しい仲ということもあるので消費貸借契約書を締結して100万円を貸し付けました。
その後、何度か「支払い期限を延ばしてほしい」と打診され、そのたびに念書を作成して支払い期限の延長に応じてきました。
先日、返済期限に入金がなかったため電話やメールで連絡を試みましたが、音信不通となっています。
会社や自宅を訪問しましたが、電気も付いておらず不在のようです。
貸し付けたお金を回収するためにどのような手段があるか教えてください。
弁護士からのご回答
「人にお金を貸すときは、あげるつもりで貸せ」とよく言いますが、信頼していた友人に裏切られたという話はよく耳にします。
残念ながら、たとえ契約書や念書があっても相手方に支払い能力がなければ回収はできません。
今回の事例では「もともと資金繰りが苦しいといって借り入れを求めていること」「何度も支払い期限の延長を申し出ていること」「支払い期限が徒過してから連絡が取れなくなっていること」などの事情を考慮すると、相手方が倒産の準備に入っている可能性を視野に入れた方がよいと考えられます。
貸付けを行った際に担保を設定していれば担保権の実行による回収の可能性がありますが、担保がなければ回収の可能性は低いと言わざるを得ないでしょう。
仮差押えできそうな財産がないなら、少しでも回収できる方法を模索するしかありません。
たとえば、弁護士名義で内容証明を送付し、初回にある程度まとまった金額を払うことができるなら残りは分割での支払いに応じると提案するといった方法が考えられます。
最後に
貸付けを行う際には、たとえ信頼できる相手だとしても、連帯保証人を付けたり不動産に抵当権を設定するなど担保の差し入れを求めることをお薦めいたします。