不当解雇・解雇無効だとして元従業員から労働審判を起こされたら?
「問題行動を起こす社員や能力不足の社員を解雇したら不当解雇だと争われ、未払い分の給与や解決金を支払うように求められている」というご相談は後を絶ちません。
会社は合意による退職だったと認識していても、従業員側から解雇だと主張されることもあります。
日本の労働法や判例では労働者が手厚く保護されており、会社による解雇は厳しく規制されています。
そのため、具体的理由のない解雇や、問題改善の機会を与えないで解雇をした場合には、裁判で無効であると判断されることが多いのが現実です。
しかし、労働者が保護されていることを悪用してわざと会社でトラブルを起こしたり、不当解雇だと言って法外な解決金を要求してくる悪質なケースも中にはあります。
そのようなケースでは弁護士にご依頼いただくことで、問題を解決できたり、請求額を減額できることがあります。
不当解雇・解雇無効の争われ方
元従業員が不当解雇・解雇無効だと主張してくるときにはいくつかのパターンがあります。
内容証明郵便が届く
1つは、弁護士や自分の名前で内容証明郵便を送付し、資料の提出や金銭の支払いを要求してくるケースです。
これは法的措置の前段階であることが多く、交渉に応じずにいると多くの場合は労働審判や訴訟に移行します。
労働審判の申立書が届く
2つ目が、労働審判の申立てです。
裁判所から労働審判申立書が送付され、指定の期日に裁判所に出頭するよう求められます。
訴状が届く
そして3つめが訴訟です。
この場合は労働審判申立書ではなく訴状が送られてきます。
解雇で労働審判を申し立てられたら
労働審判とは、使用者と労働者の間の個別的な労働トラブルについて、迅速、適正かつ実効的な解決を図ることを目的とした紛争解決制度です。
労働審判制度では労働者の利益の観点から手続の迅速性が重視されているため、非常にスピーディに手続が進みます。
元従業員から不当解雇だとして労働審判を申し立てられたときは一刻も早く弁護士に相談することをお勧めします。