ご相談企業様について
業種
保険代理店
ご相談に至った経緯
ご相談企業様では、新たに雇用した従業員の勤務態度に問題があったため、試用期間終了時に本採用を拒否しました。
その後、元従業員が弁護士を通じて本採用の拒否は不当解雇であるという主張を行ってきました。
当事務所と顧問契約をいただいているクライアント様のご紹介で当事務所をお知りになり、ご相談にお越しいただきました。
ご相談内容
「本採用の拒否に対し、不当解雇だと主張している元従業員にどのような対応をすればよいか。」
弁護士からのアドバイス
正社員を採用するとき、入社後一定期間を試用期間とし、その間に人間性や能力を評価した上で本採用するかどうか決定する場合があります。
試用期間制度を採用する際は、就業規則や雇用契約書に、試用期間中は会社は都合により解雇をなしうる、あるいは社員として不適格と認めたときは解雇できるといった規定が明記されるのが一般的です。
試用期間制度は、雇用契約の締結に伴って当然に認められるものではありません。
試用期間制度が有効とされるためには、試用期間を設けることが雇用契約の内容として従業員との間で合意されている必要があります。
仮に就業規則に試用期間の定めがあったとしても、就業規則そのものが従業員に周知されていなければ合意があったとは認められません。
今回の事案では、試用期間を設けることについて従業員と合意がなされていたのか確認したうえで、今後の対応についてアドバイスいたしました。